しまねの職人

【有限会社鶏卵堂】創業の味を守り続けるお菓子づくり

~素朴な味、姿形はこれからも~

Vol.39

有限会社 鶏卵堂 岩田 章さん

島根県西端に位置する益田市。
市を縦断する清流「高津川」は過去には水質日本一に輝くなど美しい川として有名です。
また、柿本人麿や雪舟とも関わりの深い場所でもあり文化遺産も多く残されています。

そんな益田市に、素朴で可愛いお菓子「鶏卵饅頭」を創業当時から作っている有限会社鶏卵堂があります。
地元産の新鮮な卵を使い、昔から味と形を変えることなく作り続けていらっしゃいます。
代表的なお菓子、鶏卵饅頭について、またこれからの鶏卵堂についてお話を伺いました。

鶏卵堂について

鶏卵堂ができたきっかけを教えてください
鶏卵堂を創業した先々代が、京都の京阪三条にある住吉製菓のご主人と友人でした。
そのご縁でそちらで修行し、生まれ故郷の益田市に帰ってきて駅前にて5.6坪のお店からスタートしたのが1955年、昭和30年になります。
素材にも使われている卵について教えてください
地元の今日産まれた新鮮な卵を使っています。
そういう新鮮なものを使いたいという部分で、長年地場の養鶏屋さんにお願いして卵を使っています。
現在は機械で作られていますが、どのような試行錯誤があったのでしょうか
先々代が作っていた鶏卵饅頭、最初は手焼きで作っていました。現在はレーンを組み作っていますが、何度もレーンに流し何百回も試食をしながら、手焼きの味にいかに近づけていくかが大変でした。
生地の配合は水の練り具合で違ってきます。違う味になってしまいます。
手焼きの味をいかにオートメーションで再現していくか、かなり試行錯誤しました。
手焼きからオートメーションにするべく、機械を導入してから1ヶ月くらいかけ、「これならいける」というところまでいき、出していくことができました。
鶏卵饅頭のお味で大切にしていることを教えて下さい
素朴で風味豊かな昔風の饅頭を今でも継承しています。
「創業時の味を現在に」という風にほとんど味は変わっていないと思います。
それはうちの考えとして大切にしています。

これからの鶏卵堂

これからの鶏卵堂はどうなっていきたいですか
現在は通信販売もやっており、遠くのお客様にもお届けができています。
お客様からメールでお礼などが来たり、叱咤激励を受ける時もあります。
京都のお客様、名古屋のお寺さんなどお得意様も何軒かあり注文をいただいております。
これからもこの味を守っていきたいですし、味のみならず素朴な姿、形、向こう100年くらいまでは今の形を守っていきたい。
そのこだわりを持ってお菓子作りをしていきたいです。

鶏卵堂について

昭和30年に創業した鶏卵堂。
手焼きから始まった素朴な鶏卵饅頭は、手焼きから形を変えオートメーションになった今でも
「当時の味を今もそのままに」味わうことができる商品となっています。
そのため昔からのファンも多く、地元の方のみならず遠くのお客様からも支持されています。

看板商品でもある鶏卵饅頭に加え、洋菓子和菓子などたくさんの商品作りにも挑戦されていらっしゃいます。
守るべき思いと同時に、チャレンジをする姿が多くのお客様に愛される秘訣なのかもしれません。

益田市に立ち寄られた際にはぜひお店に立ち寄ってみて下さい。

プロフィール

  • 有限会社 鶏卵堂
  • 698-0026
  • 島根県 益田市 あけぼの本町 9-18
  • 【TEL】0856-22-0794
  • 【FAX】0856-22-0804
  • 【営業時間】9:00~17:00
  • 【定休日】火曜日
  • 【メール】info@keirando.com
  • 【HP】https://www.keirando.com/

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